ご挨拶

 第32回関東臨床細胞学会学術集会を、平成30年9月22日(土)に新潟市・ホテルイタリア軒で開催させていただくことになり光栄に存じます。この機会を与えていただきました本会関係各位に心から感謝申し上げます。
 近年の次世代シークエンサー(Next-Generation Sequencer, NGS)を用いた網羅的遺伝子解析の著しい進歩により、ゲノム情報・生体分子情報が迅速かつ精密に分析されるようになり、がんをはじめとした疾病の原因が分子レベルで詳細に調べられるようになりました。それを受けて2015年1月にオバマ米国前大統領(当時)が、一般教書演説の中で「個人の遺伝子情報を含む医学情報を活用して個々の患者により適した医療を提供する」というPrecision Medicine Initiativeについて言及しており、その後さまざまな臓器・分野においてPrecision Medicineが実践されてきております。一方、ゲノム医療やprecision medicineが叫ばれる現在にあっても、腫瘍形態学の根底をなす我々の細胞診断学の重要性は変わらず、今後さらに発展するであろう個別化医療との融合を図る必要があると考え、今回『Precision medicine時代の臨床細胞学 』を本会の主題といたしました。

 本学術集会では、まず京都大学婦人科学・産科学の万代昌紀教授から、特別講演として卵巣癌の組織細胞形態と遺伝子発現パターンの関連についてご講演をいただく予定です。また、教育講演は3題を予定しており、まず慶應義塾大学病理学教室の金井弥栄教授から、手術検体から遺伝情報を得るための適切な検体処理方法について「ゲノム研究用病理組織検体取扱い規程」に関するご解説を、続いて新潟大学病理学分野の味岡洋一教授からは大腸癌関係の、最後に山形大学病理診断学講座の本山悌一名誉教授からは婦人科腫瘍関係のご講演をいただきます。さらに、現在最もprecision medicineに基づいた治療が実践されている肺がん・乳がんの領域から、埼玉医科大学総合医療センターブレストケア科の矢形寛教授、新潟大学呼吸器内科の渡部聡助教をお招きしてのシンポジウムを企画しております。そのほかにも、ランチョンセミナー、アフタヌーンセミナー、スライドカンファレンスなども準備させていただく予定です。

 今回会場のホテルイタリア軒は、新潟市の中心部に位置する明治7年創業の老舗であり、新潟の味覚とともに、その雰囲気もお楽しみいただけることと存じます。新潟は、東京から新幹線で2時間、大阪、福岡、北海道等からも飛行機で約1時間と、日本海側の政令指定都市として非常にアクセスにも恵まれております。新潟県臨床細胞学会会員一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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